社会 

 

報ステ『米軍基地と沖縄経済』特集の疑問


2015-3-26


 昨夜の報道ステーションで、米軍基地跡地と沖縄経済 の特集
 そんな特集があった。米軍基地の跡地にリゾート地にすると、大きな商圏が見込まれるという景気がやけいい怪しい話がてんてこもり。雇用も見込まれれる。700万人の中台からの観光客収入もある。イオンも沖縄最大施設を跡地にオープンさせた。沖縄の資本家もそういうものに乗り気だという。

 沖縄の米軍基地に土地を貸す者も、リゾートのほうが儲かるとかいう。この話は信じるべきではない。米軍基地跡地は、海岸沿いはともかく内陸は、リゾート地にもならないのが大半で、土地を米軍に貸し出したほうが儲かるのは確かだろう。商売もしたことがない者に、土地貸与で儲けさせる話は、武士に商売させるようなものだ。

 で、沖縄の経済発展のために、基地を減らせ、という。結局そこか。朝日は、中共と北よ、民主化しろ、それなしに沖縄の役目は終わらない、と言えないのか?

 で、米軍基地を沖縄に集中させるのはよくないから、他県に、という。しかし、米軍基地があるのは、日本政府の方針ではなく、アメリカの決定だ。沖縄は、中国からも北朝鮮からも近い。しかも、フィリピンやベトナム方面にもゆくのに適している。その地理の良さから、アメリカが米軍基地を沖縄に作った。それは第二次大戦で占領した時から続く。

 移転話は数々ある。が、全て想定される戦場(沖縄)や訓練施設から遠いという理由でこれまで却下されてきた。他の日本の地域に置く理由はない。どこも地理的に不便だからだ。彼らの適地ではない。というわけで、移転の話は無理だ。そんなわかりきったことをいつまでも、言うことがずれている。いつになったら勉強するのやら。

 基地の縮小は、中国の軍拡著しい昨今、尖閣にも中国軍がたくさんくる時期に、それに目をつぶっている話で、危機感がなさすぎる。

負担を軽減するには、軍事技術の高度化によるコンパクト化を期待するしかない。それ以外に、基地の縮小は期待できないから、当然の帰結だ。というわけで、沖縄のために、よりよい兵器をアメリカは開発せよ、それを沖縄に配備して、小さな設備ですます。それをせよ、と報道ステーションは言いたいようだ。

 また沖縄3000億円は過大であるが、都道府県で六番目の支援額だという。だから基地がなくなっても、それは続くとコメントで言いたげであった。が、それはうそだ。沖縄の過剰な支援は基地の振興費だ。それは明らかに政府の方針だ。基地がなくなれば、そんなものは届かなくなる。

 沖縄を経済的にみた新しい論点だった。一部事実もあるだろうが、全体的には偏った視点で作られているという印象だった。

 もっともこの特集に違和感を感じたのは、もっとも沖縄経済やあの地域を経済不振に陥れてるのは、中共だ。そこにまったく触れていないことだ。あの沖縄・台湾の地域が経済的な打撃を受けるのは、中国の軍事侵略の脅威のためだ。中国は台湾と何度衝突しただろうか。その度に、台湾の経済は戦後、大打撃を受けてきた。中国から演習か、何かで台湾の領土、金門島?に、砲撃を加えたことも忘れられない。尖閣にも中国の艦船は来ている。沖縄に来ないのは、米軍基地のおかげではないか。さすがに、軍事的に独善的な中国も直接、米軍の基地の島に仕掛けてこない。

 沖縄の経済が安定しているのは、米軍基地がどっしりと構えているからだ。米軍基地が弱体化したら、すぐにでも南沙諸島のように中国は軍事基地をどんどん沖縄周辺に作り出す。そして、沖縄は紛争地域の仲間入りだ。すると沖縄リゾートは観光客は激減。米軍基地が去ったととたんに、影が出る。沖縄の人はそのくらいはわかっている。

 米軍基地の跡地にリゾートを誘致する。沖縄の人は、そんな目先の稼ぎがほしいのだろうか。左翼はそんな夢をもったらしい。が、世界の人は、特に西欧諸国はあそこに米軍基地を置いて、中国が太平洋に進出しないよう見張らせておきたい。それが極東、いや世界の安定に貢献する。世界の経済発展の下地となる。それが現実である。

 米軍基地をなくせ、というのなら、北朝鮮と中国の共産政権を打倒して、東アジアを平和にする。それをまず北と中国に訴えよう。それこそが、正道だ。それら悪の元凶が残っていては、警察はいつまでもいなくならない。それをはじめに言えと思った。
 

 

 資料 格差大国・アメリカの後を追う日本 (日経サイトより)

 

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