社会 

 

アベノミクスの第一弾とは欧米諸国の制度に改革すること

 

2014-12-10

 アベノミクスの第一弾とは欧米諸国の制度に改革すること
日本で、アベノミクスが何か? わかってない人が多すぎる。メディアはどこも適切な解説をしない。しかし、欧米のアナリストにとってはアベノミクスに何も目新しさを感じない。なぜなら、欧米諸国が過去、アベノミクスと同じことをしてきたからである。

 日本はほんの二年前まで世界の中で特殊な先進国だった。所得税・法人税が高く、消費税が低い。また先進国は10年以上前から、量的緩和を行い、通貨の価値を下げているのに、日本は何もしない。このために、円高が進み、雇用・工場が日本から外国に出て行って、不況に陥った。
 欧米では、法人税が低く、消費税を主体とした税制度、また量的緩和により通貨は低く保たれていた。そのようにして自国の産業を守っていた。それが欧米国家のスタンダードだった。西洋諸国は、こんな日本の国家システムに、違和感を強くもっていた。

 そんな苦境の中、安倍首相が登場。やっと、欧米なみの国に変えるよう動き出した。デフレ対策と称して、量的緩和の実施。15年以上誰もできなかったから決断だった。日銀の無能さがここに現れていた。黒田総裁と安倍首相は違った。
 消費税はすでに取り入れられていたが、法人税を下げて、その比率を高めた。また消費税も上げている。
 それらがアベノミクスの第一弾だった。これら、消費税を主体とする税制度、量的緩和は、欧米先進国のスタンダードだ。日本はやっと10-20年遅れて、それを開始した。

 欧米のアナリストから見ると、アベノミクスは危険でも暴走でもない。遅れて欧米諸国のやり方を日本の安倍がついづいしたにすぎない。
 彼ら欧米アナリストは、日本にやっとまともな世界の常識を実行できる政治家が登場した、と思った。アベノミクスは日本人にとっては先進的だが、欧米からみると、イギリスやフランス、アメリカが10-20年前から行なってきたことを、やっと日本が始めたにすぎない。それによって、日本は国家としての特殊性、経済的に仲間はずれだった状態から脱して、世界の仲間入りを果たす。世界標準の国家体制へと移行する。

 安倍首相と黒田総裁のコンビで、日本は法人税が低く、消費税があり、量的緩和をする、というごくごくふつうの国になれた。それがアベノミクスの正体なのである。日本はそうやって遅れを取り戻し、欧米諸国と足並みをそろえた。それがアベノミクスの第一弾の目標だった、といえるだろう。日本は、20年の遅れを2年で急いで取り戻した。

 私は10年以上前から円高に苦しむ企業を見て、早く日本も欧米並みに量的緩和を行い、円安にしろ、と主張してきた。やっとそれが実現した。実に、のろのろしていた。

 

2014-12-11

 昨日、アベノミクスとは日本の特殊性をなくし、欧米諸国と同じ制度にして、その仲間入りを果たすことだった、と説明した。だから、西欧ではアベノミクスは受け入れられた。安倍首相はごくふつうのことをした。西欧の諸国からみたら、彼は欧米のついづい者でかわいいのだ。だから、彼の経済政策は、欧米にとってはありきたりなものなので、わかりやすい。なんら不信感が生じない。

 日本のメディアはしかし、そういうことがわかってなく、もちあげるか、朝日のようにけなす一辺倒。彼らは、アベノミクスは世界から注目されて、先駆的なものだ、という。確かに、経済が停滞して、利子率を下げた国をいかに活況させられるか。そのテーマでは安倍首相は先駆的な経済問題に挑戦する。が、現在やっていることは、ただただ欧米の制度にあわすのみ。現時点はようやく欧米に足並みをそろえ、追いついたにすぎない。先駆的な試みは、これからである。

 




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