電波犯罪報道シナリオ2 思考盗聴器


前回の放送の翌日(]+1デー)、ニュー見てぇションは二つ目の特集を放送した。

スタジオ
こめ「盗聴は話し言葉しか聞けません。しかし、この盗聴器は考えていることまで、わかります。」と、電波機器を、もちあげる。「電波犯罪の特集第2弾です。」

VTR2

1、導入
映像1.七色の光線が出る電波機器
映像2.電波機器のアンプから盗聴の声
映像3.変声機にかけた声、曇った声が聞こえてくる。

ナレーター
「考えていることを盗聴するってSFの世界です。現実にそんなことができるのです。」

2 思考盗聴の事例1 読書する女性

 

映像1.本を読んでいる女性の映像。口をアップで映し出し、口元が動かないのに、本を読む声が聞こえる。

ナレーター「彼女は腹話術士ではありません。彼女の思考を、電波機器で盗聴しているのです。どうして盗聴できるのでしょうか。」

3 思考盗聴の事例2 思考盗聴の実際

映像1.、男が出てくる(テロップ---東京都何区の三十五歳。)顔は隠される。
男「この無線機を使うと、人が何を考えているか。わかるのさ。もちろん会話も聞き取れるよ。」。思考盗聴器から誰かの思考が尾となつて聞こえてくる。

映像2.その男の部屋をうつし、
男「このボタンで、ターゲットを決める。するとロックされて、もう家の中にどこに動いて、ターゲットがどこに、聞こえる。一日中、そうやって、盗聴する。人が何を考えているのか知ったら、面白いよ。退屈しないよ。」

映像3.その操作と実際に盗聴している様子の映像。
ナレーター「どうして、考えていることを盗聴することができるのでしょうか?調べました。」

4 思考盗聴器の説明1 思考盗聴の原理
映像1.事情通の男。顔は隠される。東京都在住四十三歳とテロップ。
「97年の9月までは、盗聴できなかった。もっぱらこの無線機で頭痛を起こさせていた。が、サイレントボイスというバンダイのおもちゃが発売されて、」

映像2.サイレントボイスというあめをしゃぶると音楽が聞こえるバンダイのおもちゃが写される。

事情通「これはくちの歯から音楽が頭の骨を伝わって、耳に聞こえるというおもちゃだよ。」

映像3.頭骨を音が振動するのがモデル化されてコンピューター画像となっている。頭部の絵。聴覚のメカニズムなどの映像。そして、××筋肉の振動を無線機で読み取ることが、モデル化されている。

事情通「それをヒントに、頭骨の振動を無線機で読み取って、最初は盗聴していたんだ。でも、東北の誰かが、偶然ある日、音や思考を伝える筋肉というものを発見したんだよ。××筋っていうのだけど、その振動を読み取ることで、思考も盗聴できるようになった。97年の10月かな。」

5. 科学者学者。テロップ---聴覚、もくしは補聴器の専門家
「音の振動を伝えるのは、鼓膜、や聴覚神経ですが、××筋が音を伝えるのはきいたことがありませんが。しかも、思考までその筋肉は伝えるのですか。それが事実だとしたら、新しい発見です。」

映像1 盗聴器の説明2 遠隔からの盗聴(省略)
ナレーター「この無線機は、ターゲット周辺に盗聴器をしかけなくても、盗聴ができます。」

映像2 男。テロップ、二十三歳神奈川県在住、会社員。
「この無線機は、ターゲットをロックするだけで、そいつがどこにいても盗聴できる。盗聴器を設置しなくていいんだ。だから、市役所を盗聴したり、有名人を盗聴したり、誰でも好きなように盗聴できた。」

 

ナレーター「いつのまにか盗聴され、会話だけではなく考えていることまで盗聴される。怖い技術です。この被害にあわれた方が大阪にいます。」

映像3 中年の男。テロップ----△△企業役員
「ある日、若い社員をどなりつけてやったんだ。大きな失敗をしたので。その三日後だよ。いたずらメールが届いて、お前の秘密をばらしてやるって、そこに、俺の秘密に運営していたサイトのアドレスが書かれていた。びっくりしたよ。調べたら社内の若い社員だとわかった。しかし、会社でそのサイトのことしゃべったことはないし、会社のコンピューターからアクセスしたこともない。どうやって調べたのだろうと。で、なんか思考を読まれたのだと思って、そいつに向かって、お前はリストラの第一候補だ。と、一日も何回も考えてみた。もちろん、うそだ。一度もしゃべりもしなかった。すると、またメールが届いて、「おれをリストラするなら、お前の秘密を全部ばらしてやる」ってきた。もちろん、その男はくびにしたよ。でも、どうやって、人の考えていることがわかったのかと問い詰めたら、それ。無線機を見せてくれた。これがそれ。」

映像4、社内の模擬映像が流れ、しゃべったことを演技する。そして、当時使われた無線機。

ナレーター「日本はこの盗聴技術に対して、何ら自衛手段も法的規制もなく、まさに盗聴天国です。深刻な問題です。」

VTR終わり。スタジオに戻る。

電波機器の向かいにコメさんが座り、原稿を見る。口が動いていないことをはっきりと映す。「私の思考はみなさんこのように聞こえます。私は原稿を声に出して読んではいません。わかりますか。」腹話術師と思われないように。と、変声機で低音にしたような実際の盗聴音が聞こえる。

女性キャスター「犯人の声みたいですね。こめさんはいつもそんな声で考えていたのですか?」

コメ「さっ次に行きましょう。」

 03-3-19 03-8-22 校正 2015/4/20

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