発達心理 developmental psychology

 

 発達心理論

 

 

発達心理8 知性期前期2  2015-2-24  校正 3/15


 発達心理表を完成させるべく、中世の哲学を調べている。あまりめぼしい哲学がない。しかも神学がまざっているから、まぎらわしいことこの上ない。「純粋知性」は、どうやって確立されたのだろう。

 

 知性期前期2

 昨日、知性を探求する者達の精神を明らかにしようと中世ストア哲学と鎌倉仏教、ユダヤ学者のマイモニデスをみた。彼らは膨大な知識体系を吟味して、簡単な知識・規則を提案した。それ以後どうなるかのだろうか?

 

発達心理表

タイプ    年齢(才) 課題 世紀 思想、特徴
空間主義者 21-24  空間 21-24   空間、
↑全体理性者 20-21 電子 21    電子、インターネット的
↑複雑理性者 18-20  社会 20-21  社会、経営学、社会論
↑単純理性後期 16-17 外的理性 18-19  理性、カント、ヘーゲル
↑単純理性前期 15-16 内的理性 17-19  理性、デカルト、経験主義
↑知性者後期 13-14  外的力 13-16  ルネサンス以後、足利文化的
↑知性者前期 12-13  内的な力 13-16  ストア哲学、鎌倉仏教
↑感覚主義者 9-11   感性 9-11   貴族 
 感覚主義者 5-8   内感 5-8   王()

 

 知性の前期は何年までとすべきか?

 私はルネサンスで分けようと思う。が、ルネサンスがはじまった年がはっきりしない。哲学で区分しようと、試みた。
 ストア哲学は13世紀は、規則や要約を好んでいた。日本ではその頃、日蓮のようにどれが一番よい宗規かを競った。が、14世紀に入ると、実践が重んじられた。これはおそらく百年ほど続くのだろう。これだと、思索が求められたのは13世紀。実践の14世紀。1300年頃で区切るのがよい。しかし、ルネサンスはまだ始まったとははっきりいえない。

 

 鎌倉幕府と足利幕府は、はっきりと趣が違う。質実剛健で地味な鎌倉時代はまるで西洋の中世のよう。京都で開花した足利時代の文化は、華やかでそれは、ルネサンスのよう。

鎌倉幕府 1192-1333年
室町幕府 1336-1573年

 

どうやら、1330年頃が区切りのようだ。ただし、政治体制が変わる年が、必ずしも時代の区切りではない。

 

14世紀の思想家(WIKIより)

 ヨハネス・ドゥンス・スコトゥス 1266?-1308年 スコラ学。神学は人間を神への愛に導く実践的な学問
パドヴァのマルシリウス 1275-1343年 信仰と理性の分離を唱えた人々をアヴェロエス主義者
ニコル・オレーム 1323-1382年
ジャン・ビュリダン 1295 - 1358年
マイスタ・エックハルト 1260-1328年頃 無をとく
オッカムのウィリアム 1285-1347年

 

各人の思想が読めないから、詳細な段階までつきとめられない。
各思想家が亡くなる年が大事だ。中世は長生きしない。晩年に思想を書いたとみなす。この中で、無をといたマイスタ・エックハルトが重要である。「無」が必要とされるのは、その社会の流れの一つ(思想)が消滅する時期だからだ。彼がなくなる1328年手前に、一つの思想が消えたと解釈する。よって、前期の思想が消えたのは、1330年頃としてよいだろう。1330年は、何かの思想の変わり目ではある。

 

暫定的に前期は、日本の武家政治の変わり目から、1330年に終わったとする。西洋哲学も区切りがその頃にあったと思えるから。30年は中途半端だが、社会期が終わるのも、2030年だ。頃あいがよい。

 

 まとめ  知性の前期の精神 1200-1330年 

 期間は、1200-1330年とする。地味な鎌倉時代がその頃に終わったこと。西洋では、1330年までは、何が正しいか、という議論好きだった。が、以後は実践的な思想が芽生えたからだ。1330年は思想上の区分だ。

 発達心理では、100年が1才とする。すると、12才から13才4ヶ月くらいとなる。この期間は、以下の精神となる。

 

 まずは、12才で感覚的な知識を捨てる。そして、行動規則など簡単なものを好む。その後、しだいにその規則は、複雑になる。そして、どれがよいか、正しいかと、選びはじめる。一番よいものにこだわる時期が12才の後半にくる。

 

 この間は、探求にいそしむ。行動的ではない。暗いものを好む。感覚的で華美なものは、目に入らない。規則やマニュアルを考えるのが好きである。外の世界にはあまり関心をもたない。この段階でとまった人の性格は、知性派だが、自己中心型となる。

 

 またこの段階の人物の知識は、科学的な法則ほどの質は求めない。方法論としての規則としての要件を満たせばよい。実践的な面は弱い。また知識人なのに、腕力・武力を使いたがる。

 

 なお、この段階の人は、神を信仰するのが正しい。全共闘でこのタイプは神を捨てているが、本来は神を求める性格である。

 

 12-13才4ヶ月の発達課題

 感覚的なもの(芸術鑑賞、観光、映画)への関心は12才になると低くなる。この時期は、外部への関心は薄れる。「力」(運動認識)を探求する。その前期で、自分内部の運動認識を確立する。そのため、暗いものを好む。

 基本的に、運動に関心を示す。行動規則(校則・方法論・マニュアル)にも関心が高い。中学生でこの年齢は、校則や様々規則に興味をもつ。そして、複雑な規則を瞬く間に知る。彼は、よい規則と悪い規則を区別したがる。よい行動規則だけに従う。この時、反抗心が強まる。子供は行動規則を納得しないと、受け入れない。

 

 マニュアル(行動の規則集という意味)は覚えやすい。よって、規則に縛るのはよくない。マニュアルなど覚えさせる。マニュアルの行動があるアルバイトは好まれる。行動順序が定まっているスポーツも同じで、喜んで行なう。
 物の製造は、マニュアルがあると、楽しんでする。プラモデル、ラジオの制作もよい。まずは簡単な物作りがよい。この時期は、スポーツは多くやらせる。運動が特に発達するからだ。
 13才までよく運動させる。スポーツさせる。マニュアルの動作を様々、実践させる。

 

 道徳教育法 上記にあるから短めに

 12才から13才3ヶ月までの発達課題を明らかにした。彼らは、しだいにスポーツや行動規則(動作マニュアル)に強い関心を示す。
 世間では、中学生は反抗期という。が、実際は、運動に関心が強く、自ら動いて体験したい欲求が強いだけ。他人に自分自身が動かされることは嫌う。自分で動くことが、この年齢の課題だからだ。
 この発達課題を理解すると、彼らの好む指導法も明らかとなる。彼らは命令されるのは、嫌う。が、自分で判断して、命令通りに動くことは、好むのである。アルバイトのマニュアルを彼らは嬉んでこなす。運動は自らしないと、身につかないためだ。自分で行動することがこの年齢の課題だからだ。


 この年代の子供が、武器などを好むのは、「力」を探求しているからだ。このあたりも教師は理解しなくてはならない。「最も効果的に、〜〜(運動やその目的)するには、どう動くべきか? どういう補助器具が必要か?」 12-13才はいつも、こういうことに頭の中はいっぱいなのである。

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