発達心理 developmental psychology

 

 発達心理論

 

 

 

発達心理1 発達心理を人類史から解明する 2015-2-14 校正3/14


 発達心理と精神論 1 発達心理を人類史から解明する
 今日からは、少し毛色の変わった話。発達心理論の新しい世界を紹介する。これまでの説明で、人類の成長(思想史)と発達心理は似ることを明らかにした。ざっと以下のことが判明した。

 

1, 15-20世紀の思想と青年期の課題が一致する

 デカルトが我に目覚めた1600年頃から西洋で理性主義が席巻した。人は、15歳から、新たな視点をもつ。理性的に物事を解明しようと取り組む。孔子は15にして学を志した。そして、人類は19世紀には、理性を求めなくなり、ヘーゲルに魅力を感じなくなり、"自由"を希求した。社会改革をはじめた。人は大学生になる18歳から理性の探求をやめ、社会へと関心を移す。20-21才からは、建築や都市に興味をもつ。

 

 まとめるとこうなる

発達心理 --課題---   思想課題

 15-17才  理性    17-19世紀

 18-20才  社会   20-21世紀

 20-24才  空間  21世紀以降

 

結論

 青年期の発達心理と、近現代の思想史は、テーマが一致する。

 

2,人の1年は人類の約100年である

  上の表をみると、人が2-3年テーマにすることを人類は2-4世紀探求する。正確な日数はまだ不明だ。およそ人にとって1年の成長は人類にとって100年の進化に等しい。

 

3, 発達心理は各年代の関心について統計をとると明らかにできる

 上の青年期の発達心理は、私の体験と私が知るデータから導きだした。信用しない人がいるかもしれない。本当に、青年期の発達課題は、「理性」と「社会」かと。確かに、心理学の理論にしては根拠となるデータが不足している。

 

 しかし、これは仮説である。私は仮説の提示している。今はそんなにデータをそろえなくてよいだろう。検証は、今後行う。有意の心理学者が現れたら、調査を頼むつもりだ。

 

 この仮説を根拠なく、否定するのはおろかである。今まで、青年期の発達課題を誰も心理学者は明らかにできなかったではないか。私の問題提起は発達心理学の停滞を打ち破る可能性がある。そんな重要なものだ。

 

 青年期の発達心理が極めて貧粗であることは、明白だ。たとえば、モラトリアムは明らかに、社会人前の心理である。それは学校生活と社会人生活の間、という社会的関係を扱う心理学である。正確には社会心理学だ。が、発達心理という本来、内からの欲求を扱う心理学ではない。発達心理にモラトリアムは、本来入れるべきではない。社会心理学の一種なのだから。それはこういう区別も明確にできてない学問なのだ。

 

青年期の発達心理の調査方法

 私の仮説の検証はどうすればよいか? 簡単だ。青年の欲求を事細かに調べたらよい。中学、高校、大学生に、何に興味をもつかたずねたらよいだろう。それを集めたら、はっきりとする。私は現在、それをする時間と金銭がない。それはいずれする。

 

注意が必要だ。青年は恋愛をして、クラブ活動をして、受験勉強に忙しい。そういう外的なものに強い関心をいだく時、必ずしも、内なる欲求に敏感ではない。鈍い人は、心の内に自分が感じていることも表現できない。よって、発達心理を明らかにするには、感受性の高い青年をサンプルに選ぶとよい。それは、高学歴の人か、芸術的な人のほうがよい。

 青年期の心理テーマは、多くの青年のデータをとれば、しだいに明らかになるだろう。また、内的な感受性の高い青年の興味の変遷を調べるという効率がよい方法もある。

 

4, 発達心理は、思想史から明らかにできる

 人類は大勢いる。何十億人もいる。彼らが、その時代のテーマを意識し、それを表現する。思想や芸術、学問にして。ある時代のテーマ・人々の欲求・傾向が、歴史に記録される。それは、時代の哲学や思想、風潮に反映される。人類は、個人と違って、その段階のテーマを詳細に表現できる。


 発達心理と人類の思想は一致するならば、発達心理は、人類の思想や文化を研究しても解明できる。

 

 発達心理を直接、研究してもうまくいかない時は、対応する段階の人類思想・風俗をチェックして、そこから仮説を得ると、うまくゆくだろう。

 以上、発達心理の新しいアブローチを提案する。

 

 発達心理の他の段階 

 

 発達心理 12-14才は一段階

 15-17才は理性,18-20才は社会と、青年期の課題は明らかにした。では、それ以前は何だろうか?
 
 私は12-14才に、力に関心をもつと思う。力学に。日本でこの年齢は中学生だ。日本では、この年齢を中学生として、一つの区切りにしている。それはこの年齢の学生が共通する傾向をもつため、と思える。よって、12-14才を一つの段階とみなす。その区分は正しいと考える。

 

 12-14才の発達課題 運動か知性

 彼らは暴力的である。力を使いたがる。運動をしたがる。他人の力を借りようとはしない。そういう意味の自立志向はある。私は彼らの発達課題は、力の使い方のマスター(運動、力学)だと、思う。知性、という人もいる。

 

 思想史から導き出す 

 私の仮説では、思想史を調べてもわかる。それは"理性"以前である。デカルトが「自己」を発見した。それが新しい理性主義の萌芽である。デカルト以前に何があったか?それは、1600年以前だ。 

 

 それは、およそ日本では、室町幕府や鎌倉幕府の1200-1600年のことだ。ヨーロッパは中世の暗黒時代で、ストア哲学が流行った。この当時、戦争が多かった。日本では、貴族政治が終わり、武士の政治が始まり、続いた。力による支配が始まっている。

 中学生に、スポーツ(運動)をさせたら満足する。そんな風潮が日本にある。それは発達心理では正しい、と思う。

 

以上、この年齢の心理についての概観である。

 もし、この年齢の発達心理がわかると、中学生の求めるものを適切に教えることができ、その不満による校内暴力やいじめはなくなる。家庭内暴力もなくなる。是非、研究しなくてはならない。

 

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