盗聴の理論と技術03-8-26


盗聴の理論と技術

 電波犯罪で行われた共振を利用する盗聴は、盗聴器もしかけずに、遠くから盗聴できた。そのため、発覚するリスクも低かった。これは電磁波盗聴技術(テンペスト)を人体に応用した類である。その中で、骨振動を読み取る盗聴や、頭部の筋肉振動を読み取る思考盗聴や、脳波を読み取る盗聴も行われた。

 

共振技術による盗聴の原理

 会話や思考時に、窓や内耳、筋肉もしくは骨の振動や、神経の電気シグナルをレーダーで共振させて、それを検出するもの。

 

 その特徴

 共振を用いた電磁波盗聴には、以下の利点がある。
 ・盗聴器をしかける必要がない。ばれにくい
 ・思考を盗聴できる
 ・遠くからでも盗聴できる。

 

 遠くから対象に共振させて、その漏れ電磁波をレーダーで読み取るだけなので、盗聴器をしかけずにすむ。発覚される恐れが低い。さらに盗聴器の発信力が受信範囲を決めていたが、この電磁波盗聴だとそういう制限はなくなる。さらに、思考時に振動する部位を見つけ出すことで、思考すらも盗聴できる。共振技術による盗聴は、かなりの点で従来のよりも有利である。

 

盗聴の共振対象となったものとその成果


 共振対象と成果

共振対象 成果
窓ガラス 失敗
内耳 弱すぎる 耳斜め下の筋肉と同一か。
脳波  判定が難しい
頭骨 声の盗聴に成功
耳斜め前の筋肉 思考と声の盗聴に成功、もっとも多く用いられた

頭に電波を浴びせて、反射しやすくしている。

 

窓ガラス

 初期には既存の盗聴技術が試みられた。つまり、会話するとその音波が窓ガラスに振動を与える。その窓ガラスの振動をレーダーで読み取り、盗聴しようとするものである。これはあまり成功しなかったようだ。今では用いられていない。

 

内耳

 次に、音はこまくで振動する。それを電波で共振させて、輻射波をレーダーで読み取る試みがなされた。が、現在は使われない。あまり感度がよくなかったのだろうか。

 

脳波

 脳波を読み取る類も行われたが、それでわかるのは寝ているのか起きているかぐらいだった。盗聴するには、認識ごとの脳波パターンの解析などしなくてはならず、それは認識パターン辞書を概念別に作成しなくてはならず、複雑であり、簡単にできなくて、あまり行われることはなかった。よって、それは特殊なケースにのみ行われ、通常は行われなかった。

 

頭骨

 が、アメをしゃぶると骨振動で音楽を伝えるというバンダイの製品「サイレントボイス」が97年の9月に開発されると、頭骨振動を読み取ることが私の近辺で、始まった。頭が電波で振動して、いやな感じがあった。これは感度がよかったようで、1ヶ月続いた。

 

耳斜め前下の筋肉

 が1ヶ月後、頭骨は振動しなくなり、耳の斜め前下が熱くなるようになった。すると、考えたことが盗聴され始めた。犯人の名を意識すると、そこから突然強い電波が届くことがあった。とうとう思考盗聴が始まった。現在、電波犯罪での盗聴はほとんどこの方法が用いられている。これは誰でも簡単に思考盗聴ができるから、この方式が現在の主流である。この盗聴妨害では、この筋肉の振動を読み取りにくくするようなノイズが放出されたりしたが、盗聴を完全に防止することはできなかった。

 こうして、ついに思考盗聴が実現した。

 

脳波を読み取る類ではないか?

 概念ごとに脳波パターンが異なる。その盗聴では、それら言語と脳波との対応する辞書を作成しなくてはならないので、非常に面倒なものである。よって、それは一部にしか用いられてはいない。

 

まとめ

 共振技術を利用した盗聴で、思考の盗聴まで実現した。多くの被害者がおそれているような脳神経を直接読み取る類ではない。しかし、思考まで盗聴されるのは脅威である。防御法は2003年にはまだないのが現状である。

 

 参考リンク

盗聴被害と対策
骨伝導(テムコジャパン)

 

3-8-26  校正2015/4/11


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